原爆から奇跡的に生き残ったクスノキ、80年目の健康診断!樹木医が診察結果を解説
2025-07-22

日テレNEWS NNN
長崎市は、原爆の悲劇から生き残った「被爆樹木」の保全に力を入れています。その象徴とも言える山王神社の「被爆クスノキ」が、今年で被爆から80年を迎えるにあたり、専門家である樹木医による健康診断が行われました。
山王神社は、爆心地からわずか800メートルの距離に位置しています。境内の入口に鎮座する2本のクスノキは、原爆の直撃を受けながらも、その生命力を保ち、今もなお私たちに平和のメッセージを伝えています。
樹木医による徹底的な健康チェック
今回の健康診断では、樹木医がクスノキの幹を木槌で丁寧に叩き、内部の状態をチェックしました。これは、木材の密度や空洞の有無などを音で判断する、専門的な技術です。
「クスノキは、爆風や熱線によって大きな損傷を受けましたが、その後もゆっくりと成長を続けています。今回の診察では、幹の太さや枝の張り具合、葉の状態などを総合的に判断した結果、樹勢は依然として維持されていることが確認できました。」と、樹木医は語ります。
被爆クスノキが語るもの
被爆クスノキは、原爆の悲劇を目の当たりにした、生きた証人です。その存在は、平和への願いと、未来への希望を私たちに与えてくれます。
80年という長い年月をかけて、クスノキは多くの人々に勇気と感動を与え続けています。今後も、この貴重な樹木が、その生命力を保ち、平和の象徴として、長く人々に愛され続けることを願っています。
今後の保全活動について
長崎市は、被爆樹木の保全活動を今後も継続していく方針です。専門家による定期的な健康診断はもちろんのこと、適切な剪定や水やりなど、クスノキの生育環境を整えるための様々な取り組みを行っていきます。
被爆樹木は、長崎市の貴重な財産であり、未来への大切な遺産です。その保護と継承のために、私たち一人ひとりが、被爆樹木への理解を深め、その価値を共有していくことが重要です。