富士フイルム、好調な医療・半導体事業で大幅増益へ!通期業績見通しを発表

富士フイルムホールディングスは、2024年3月期通期において、好調な健康医療事業と半導体関連事業を牽引し、営業利益が過去最高を更新する見通しを発表しました。特に、ヘルスケア事業は売上高が1兆1000億円、営業利益が860億円と、いずれも過去最高を達成する見込みです。
ヘルスケア事業の躍進:バイオ医薬品受託製造が貢献
ヘルスケア事業の成長を支えているのは、バイオ医薬品の開発・製造受託(CDMO)事業の拡大です。近年、バイオ医薬品市場は急速に拡大しており、富士フイルムは大型設備の稼働によって、この需要に応え、大幅な増収を実現しています。CDMO事業は、製薬会社の開発・製造プロセスを支援するもので、富士フイルムの高度な技術力と品質管理体制が評価されています。
具体的には、細胞培養、遺伝子治療、抗体医薬品など、幅広いバイオ医薬品に対応できる体制を構築しており、国内外の製薬会社から高い信頼を得ています。また、独自の技術プラットフォームを活用することで、高品質な医薬品を効率的に製造することが可能になっています。
半導体関連事業も好調:高機能材料が成長を牽引
半導体関連事業においても、高機能材料の需要が拡大し、堅調な推移となっています。特に、先端プロセスに対応したフォトレジストや低誘電率絶縁膜などの材料は、半導体メーカーから高い評価を得ています。これらの材料は、半導体の微細化、高集積化に不可欠であり、富士フイルムの技術力によって、競争優位性を確立しています。
通期業績見通し:営業利益は過去最高を更新
これらの事業の好調を背景に、富士フイルムホールディングスの2024年3月期通期業績見通しは、売上高が8兆4500億円、営業利益が7600億円と、いずれも過去最高を更新する見込みです。特に、営業利益は前年比で15%増となり、大幅な増益が期待されます。
今後の展望:さらなる成長を目指して
富士フイルムホールディングスは、今後も健康医療事業と半導体関連事業を重点戦略として、さらなる成長を目指します。ヘルスケア事業においては、CDMO事業の拡大に加え、診断薬や医療機器の開発にも注力し、より質の高い医療の提供に貢献していきます。半導体関連事業においては、先端技術の開発を加速させ、半導体メーカーとの連携を強化し、より高度な材料の提供を目指します。また、これらの事業以外にも、デジタルメディアや光学デバイスなど、幅広い分野で革新的な技術と製品を提供し、社会に貢献していきます。
富士フイルムホールディングスの今後の動向に注目が集まります。