半導体後工程の重要性が加速!チップレット化で日本のモノづくりが激変する未来とは?

2025-06-22
半導体後工程の重要性が加速!チップレット化で日本のモノづくりが激変する未来とは?
週刊エコノミスト Online

半導体業界は、チップレットと呼ばれる小型の半導体チップを組み合わせる技術の導入により、大きな変革期を迎えています。この技術革新は、半導体の製造プロセスの中でも特に後工程と呼ばれる工程の重要性を高めており、日本のモノづくりに大きな影響を与えつつあります。

チップレットを活用することで、従来の大型半導体チップに比べて開発期間の短縮、コスト削減、そして高性能化が可能になります。しかし、チップレットを効率的に製造し、高品質な製品を安定供給するためには、高度な後工程技術が不可欠です。

日本は長年、半導体の設計や材料といった分野で強みを持ってきましたが、後工程は海外、特に台湾や韓国に大きく遅れをとっていました。しかし、近年、この状況を打破しようとする動きが活発化しています。

その象徴的なのが、2025年4月に設立された「日本OSAT連合会」です。これは、日本のOSAT(Outsourced Semiconductor Assembly and Test:半導体組み立て・テスト検査)企業20社以上が参画する、初の業界団体です。5月には一般社団法人としての法人格を取得し、日本の半導体後工程産業の強化と発展を目指しています。

日本OSAT連合会は、会員企業間の技術交流を促進し、共同研究開発を推進することで、後工程技術のレベルアップを図ります。また、海外企業との連携を強化し、最新技術の導入や市場情報の共有も積極的に行っていきます。

さらに、政府も後工程産業の強化を後押ししており、研究開発支援や人材育成など、様々な施策を講じています。これらの取り組みにより、日本の後工程産業は着実に成長を遂げ、世界市場での競争力を高めていくことが期待されます。

チップレット時代の到来は、日本のモノづくりに新たなチャンスをもたらします。後工程技術の強化を通じて、日本の半導体産業が再び世界をリードする存在となることが期待されます。

日本OSAT連合会の設立は、その第一歩であり、日本の半導体産業の未来を明るく照らす希望の光と言えるでしょう。

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