FRBの金融政策を巡る論争、ウォラー理事は「健全な議論の表れ」と強調 - 利下げ時期の見通しは不透明
2025-07-18

みんかぶ FX/為替
FRB(米連邦準備制度理事会)の金融政策を巡り、理事間の意見の相違が浮き彫りになっています。ウォラー理事は、この論争を「FRBにおける健全な議論の表れ」と位置づけ、経済的な視点からの議論であることを強調しました。
健全な議論と慎重な意見表明
ウォラー理事は、FRB内部での意見の相違は政治的なものではなく、経済状況を慎重に分析した結果であることを強調しています。また、反対意見を表明する際には、慎重な検討を重ね、建設的な議論を心がけることが重要であると述べています。
利下げ時期の見通し
市場の関心が高まっている利下げ時期について、ウォラー理事は「FRBが6週間待ってから利下げを行っても問題はないが、延期する理由もない」と述べています。しかし、具体的な利下げ時期については、今後の経済指標やインフレ動向などを総合的に判断する必要があるとして、明確な見通しを示すことは避けました。
関税の影響
最近の関税引き上げに関する質問に対し、ウォラー理事は関税を「税金」と捉え、他の税金と同様に、異なるグループで負担されると指摘しました。関税コストの一部は消費者に転嫁される可能性がありますが、持続的なインフレを引き起こすほどの影響はないと分析しています。
今後の展望
FRBの金融政策は、今後の経済状況やインフレ動向によって大きく左右される可能性があります。理事間の意見の相違を踏まえながら、FRBは慎重な判断を下していくことが求められます。市場参加者は、今後のFRBの動向を注視し、適切な投資判断を行う必要があります。
(ブルームバーグより転載)