金融が支配する世界(10) 内在する矛盾と変革の動き
2025-02-14日本経済新聞
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この連載の最後に、これからも金融の「支配」、金融化が持続するか、という問題について考えます。世界金融危機(GFC)後、各国政府は金融制度改革を進め、大手金融機関の過度のリスクテイクなど、投機的活動の抑制が試みられました。代表は米国のドッド・フランク法と、その中核で金融機関の市場取引を規制する「ボルカールール」です。こうした取り組みの結果、金融化の停止・逆転論(脱金融化論)も一部で唱えられました ...もっと読む