見過ごされがちな「がん」とは? 健康診断の限界と、早期発見のための重要なポイント

2025-06-12
見過ごされがちな「がん」とは? 健康診断の限界と、早期発見のための重要なポイント
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健康診断を過信してはいませんか? 潜む危険性と、あなた自身の対策

「毎年健康診断を受けているから大丈夫」と思っていませんか? 実は、健康診断の結果が良好でも、深刻な病気が見過ごされているケースは少なくありません。医師として、救急現場から個人診療まで様々な現場を経験してきた私が、その実態を語ります。

ある40代の男性。毎年人間ドックを受けていたにも関わらず、がんが発見された時にはすでにステージ4という進行状態でした。「毎年きちんと受けていたのに…」という言葉に、医療現場の限界と、私たち自身の注意点が浮かび上がります。

健康診断で「見落とされる」がんとは?

健康診断で見落とされやすいがんは、主に以下の3つが挙げられます。

  1. 早期の症状が乏しいがん: 膵臓がんや卵巣がんなど、初期には自覚症状がほとんどないがんです。そのため、健康診断でも発見が遅れることがあります。
  2. 画像診断の限界: 小さな腫瘍や、画像では判別が難しいがんもあります。特に、消化器系のがんは、早期に発見することが難しい場合があります。
  3. 検査項目の限界: 健康診断で実施される検査項目は、全てのがんを網羅しているわけではありません。そのため、検査項目に含まれていない部位のがんは、見過ごされる可能性があります。

健康診断の限界を理解し、自分自身でできる対策

健康診断は、病気のスクリーニングとして非常に有効ですが、過信は禁物です。以下の点を意識し、自分自身の健康管理を積極的に行いましょう。

  1. 家族歴の確認: 家族にがんの罹患歴がある場合は、リスクが高まる可能性があります。医師に相談し、適切な検査を受けるようにしましょう。
  2. 生活習慣の見直し: バランスの取れた食事、適度な運動、禁煙、節酒など、健康的な生活習慣を心がけましょう。
  3. セルフチェックの実施: 毎日の体調の変化に注意し、気になる症状があれば、早めに医療機関を受診しましょう。
  4. 定期的な精密検査: 健康診断の結果に不安がある場合や、リスクが高い場合は、医師に相談し、定期的な精密検査を受けることを検討しましょう。

まとめ:健康は「見守る」ものではなく「創る」もの

健康診断はあくまでも「補助」であり、健康を維持・増進させるためには、私たち自身の意識と行動が不可欠です。健康診断の結果を参考にしつつ、日々の生活習慣を見直し、積極的に健康管理を行うことで、がんの早期発見・早期治療につなげ、より健康で豊かな人生を送りましょう。

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