紙巻きタバコと電子タバコを両方吸うと健康リスクは?最新研究で判明した意外な事実

紙巻きタバコから電子タバコへの切り替えで健康リスクを軽減できると考える方がいらっしゃるかもしれません。しかし、最新の研究結果は、その期待を裏切るものとなりました。紙巻きタバコと電子タバコを併用しても、タバコによる健康への悪影響は変わらないというのです。
米国がん協会(ACS)タバコ規制研究グループが発表した研究によると、紙巻きタバコと電子タバコを併用することで、ニコチンや発がん性物質への曝露量が、紙巻きタバコのみを吸う人とほとんど変わらないことが明らかになりました。つまり、電子タバコに切り替えたからといって、健康リスクが軽減されるわけではないのです。
なぜ併用はリスクを高めるのか?
紙巻きタバコと電子タバコを併用する理由は様々考えられます。例えば、ニコチンの依存度が高い場合や、電子タバコだけでは満足できないと感じる場合などです。しかし、併用は単にタバコへの依存度を高めるだけでなく、健康リスクを増大させる可能性も指摘されています。
電子タバコは、紙巻きタバコに比べてタールや一酸化炭素などの有害物質を多く含みません。しかし、加熱式タバコや電子タバコに含まれるフレーバーや添加物の中には、健康に悪影響を及ぼす可能性のある物質が含まれていることも指摘されています。
専門家からの警告
今回の研究を主導したZheng Xue氏は、「紙巻きタバコと電子タバコを併用することは、タバコに関連する健康リスクを軽減するものではない。むしろ、リスクを高める可能性がある」と警告しています。タバコを完全に断つことが、健康を守るための最良の方法であるという結論は、これまでも変わっていません。
健康への影響を最小限にするために
タバコを吸うことは、様々な病気のリスクを高めることが科学的に証明されています。紙巻きタバコ、電子タバコ、加熱式タバコに関わらず、タバコ製品の使用は健康に悪影響を及ぼします。健康への影響を最小限にするためには、タバコを完全に断つことが重要です。
禁煙を希望される方は、医療機関や禁煙支援プログラムなどを活用することを検討してください。あなたの健康をサポートする様々な情報やサービスが利用可能です。
参考資料: Nicotine and Tobacco Research (2024年4月15日掲載)