紅麹サプリ健康被害:培養タンクの亀裂が青カビ混入の原因か?大阪市の調査報告書が国へ提出
2025-03-19

読売新聞オンライン
紅麹サプリ健康被害:培養タンクの亀裂から青カビ混入の可能性浮上
小林製薬の「紅麹」成分を含むサプリメントによる健康被害が相次ぐ中、大阪市が食品衛生法に基づく調査報告書を国に提出しました。報告書では、被害の原因となる物質生成に繋がった青カビの混入経路について、紅麹菌の培養タンクの亀裂が原因である可能性が指摘されています。
培養タンクの亀裂と青カビ混入
大阪市の調査によると、問題となっているサプリメントの製造工程で使用されていた培養タンクに亀裂が見つかりました。この亀裂から、青カビが混入し、紅麹菌の培養過程に影響を与えたと考えられています。青カビの種類は特定されておらず、さらなる調査が必要ですが、青カビが生成する特定の物質が、健康被害を引き起こした可能性が指摘されています。
小林製薬側の対応と今後の見通し
小林製薬は、培養タンクの亀裂の存在を認めており、製造工程の見直しや品質管理体制の強化を約束しています。しかし、今回の問題を受けて、他のサプリメントメーカーにおいても、培養タンクの点検や品質管理体制の強化が急務となっています。
健康被害の現状と注意喚起
現在までに、紅麹サプリメントを摂取したと訴える健康被害の報告は多数に上っており、症状としては、肝機能障害、筋肉痛、倦怠感などがあります。消費者庁や厚生労働省は、これらのサプリメントの摂取を控えるよう呼びかけており、体調に異変を感じた場合は、速やかに医療機関を受診するように促しています。
調査報告書のポイント
- 培養タンクの亀裂が青カビ混入の経路として疑われる
- 青カビの種類は特定されていない
- 小林製薬の製造工程の見直しと品質管理体制強化が必要
- 消費者への注意喚起と医療機関への受診勧奨
今後の展望
今回の紅麹サプリ健康被害は、サプリメント業界における品質管理の重要性を改めて浮き彫りにしました。今後は、より厳格な品質管理体制の構築と、消費者が安心してサプリメントを選択できるような環境整備が求められます。また、今回の問題を受けて、食品衛生法の改正なども検討される可能性があります。