白内障がもたらす視力低下:健康寿命を縮めるリスクと対策|眼科医が解説
2025-07-03

日刊ゲンダイDIGITAL
白内障は健康寿命を脅かす?視力低下がもたらす影響と、今できる対策を専門医が解説
「最近、モノが見えにくくなった…」そんな悩みを抱えていませんか?それは、もしかしたら白内障のサインかもしれません。白内障は加齢に伴い誰にでも起こりうる病気ですが、放置すると視力低下を招き、健康寿命を縮める可能性もあります。
この記事では、白内障のメカニズム、視力低下がもたらす影響、そして日常生活でできる対策について、眼科医がわかりやすく解説します。早期発見・早期治療で、失われた視力を取り戻し、より長く健康的な生活を送りましょう。
白内障とは?そのメカニズムと原因
白内障は、目の水晶体が徐々に白濁していく病気です。水晶体は、カメラのレンズのように光を集めて網膜に像を結ぶ役割を担っています。しかし、加齢や紫外線などの影響により、水晶体内のタンパク質が変性し、白濁が生じます。
主な原因としては、以下のものが挙げられます。
- 加齢:最も一般的な原因です。
- 紫外線:長期間にわたる紫外線への曝露は、白内障のリスクを高めます。
- 糖尿病:糖尿病の合併症として、白内障が発症することがあります。
- 遺伝的要因:家族に白内障の人がいる場合、発症リスクが高まる可能性があります。
視力低下がもたらす影響:日常生活への支障
白内障による視力低下は、日常生活に様々な支障をもたらします。例えば、以下のような症状が現れることがあります。
- モノがぼやけて見える
- 夜間の視力が低下する
- まぶしさを感じやすい
- 光がハレーションする
- 色調が変化する
これらの症状が進むと、読書や運転、趣味など、これまで当たり前に行っていたことが困難になることもあります。また、転倒事故のリスクも高まります。
白内障の治療法:手術が唯一の治療法
白内障の治療法は、手術のみです。手術では、白濁した水晶体を取り除き、人工レンズを挿入します。手術の成功率は非常に高く、失われた視力を回復することができます。
手術を受けるタイミングは、視力低下の程度や日常生活への支障などを考慮して、眼科医と相談して決めることが重要です。
日常生活でできる対策:予防と進行の遅延
白内障を予防するためには、以下の対策が有効です。
- 紫外線対策:サングラスや帽子を着用し、紫外線を避ける。
- バランスの取れた食事:抗酸化作用のあるビタミンやミネラルを積極的に摂取する。
- 定期的な眼科検診:早期発見・早期治療のために、定期的に眼科検診を受ける。
白内障が進行していても、早期に治療を受けることで、視力低下を最小限に抑えることができます。少しでも気になることがあれば、早めに眼科を受診しましょう。
この記事が、皆様の目の健康を守るための一助となれば幸いです。