【登山術】やぶこぎで全身運動!上半身を鍛える秘訣とテクニックをプロが解説

2025-07-01
【登山術】やぶこぎで全身運動!上半身を鍛える秘訣とテクニックをプロが解説
上毛新聞社

やぶこぎって何?整備されていない登山道を進むための必須テクニック

日本百名山のような整備された登山道ばかりではありません。自然豊かな山々には、手入れが行き届いていない、あるいは全く整備されていない登山道も存在します。そんな場所では、まるでジャングルを切り開くように、生い茂った低木やササをかき分けながら進む必要が生じます。この技術を「やぶこぎ」と呼びます。

「やぶこぎ」は、単なる足の運動ではありません。上半身を積極的に使うことで、全身を効果的に鍛えることができる、実は非常に優れたトレーニングなのです。今回は、登山学校の塾長である斎藤繁先生に、やぶこぎの魅力と、安全に、そして効率的に行うためのテクニックを伝授していただきます。

やぶこぎが全身運動になる理由:上半身の筋肉をフル活用

多くの人が、登山=下半身のトレーニングだと考えがちですが、実は上半身の筋肉も非常に重要です。特に、やぶこぎは、腕、肩、背中、体幹など、上半身の筋肉をバランス良く使うことができます。

  • 腕と肩: 低木やササを掴んで掻き分ける動作で、上腕三頭筋、上腕二頭筋、三角筋などが鍛えられます。
  • 背中: 体を引き寄せる動作で、広背筋、僧帽筋などが活性化されます。
  • 体幹: バランスを保ちながらの動作で、腹直筋、腹斜筋、脊柱起立筋などが鍛えられます。

このように、やぶこぎは、下半身だけでなく、上半身の筋肉も同時に鍛えることができる、非常に効率的な全身運動と言えるでしょう。

やぶこぎのテクニック:安全かつ効率的に進むためのポイント

では、実際にやぶこぎを行う際に、どのような点に注意すれば良いのでしょうか? 斎藤先生に、重要なポイントを教えていただきました。

  1. 服装: 長袖、長ズボンを着用し、肌の露出を最小限に抑えましょう。低木やササに引っ掛かったり、擦れたりするのを防ぎます。
  2. 手袋: 厚手のグローブを着用することで、手を保護し、グリップ力を高めることができます。
  3. 姿勢: 体を低く構え、重心を前に出すことで、安定した姿勢を保ちます。
  4. 動作: 低木やササを掴んで、体を引き寄せるように掻き分けるのが基本です。無理な力を入れず、スムーズな動作を心がけましょう。
  5. 周囲の確認: 周囲の状況を常に確認し、危険な場所がないか注意しましょう。毒虫や危険な植物にも注意が必要です。

まとめ:やぶこぎは登山をより深く楽しむためのスキル

やぶこぎは、整備されていない登山道を安全に進むための必須テクニックであると同時に、全身を効果的に鍛えることができる優れたトレーニングでもあります。今回の斎藤先生の解説を参考に、やぶこぎのスキルを習得し、より深く、より安全に登山を楽しみましょう。

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