バス業界に革命? 現金ゼロ化で年間86億円効果も!キャッシュレス決済のみの路線バス実証実験結果を徹底解説
2025-04-29
読売新聞
路線バスのキャッシュレス決済完全移行は現実になるか? 実証実験から見えてきた効果と課題
国土交通省が発表した路線バスにおけるキャッシュレス決済のみの導入に関する実証実験の結果が注目を集めています。昨年11月から今年2月にかけて、13都県で実施されたこの実験は、運賃支払いを現金決済からキャッシュレス決済のみに限定するという大胆な試みでした。
現金利用率の劇的な減少
実験の結果、現金決済の利用率は、実験前の約10%から最終的には約4%へと大幅に減少しました。これは、キャッシュレス決済の導入が、現金決済の必要性を大幅に減らしたことを示しています。
バス会社と運転手の負担軽減効果
この実証実験で最も重要なポイントは、バス会社と運転手の負担軽減効果です。現金を取り扱う必要がなくなり、運賃箱の管理業務が大幅に削減されます。これにより、運転手はより安全運転に集中でき、バス会社は人件費や管理コストを削減できる可能性があります。
経済効果:年間86億円のコスト削減?
国土交通省の試算によると、全国の路線バスで現金決済を廃止した場合、年間で約86億円のコスト削減効果が見込まれています。この莫大な経済効果は、地方自治体やバス会社にとって大きな魅力となるでしょう。
課題と今後の展望
しかし、キャッシュレス決済のみの導入には課題も存在します。高齢者など、キャッシュレス決済に不慣れな利用者の対応や、システムトラブル時の対応などが挙げられます。これらの課題を解決するためには、利用者のサポート体制の充実や、代替決済手段の確保などが不可欠です。
今後は、この実証実験の結果を踏まえ、キャッシュレス決済のみの導入に向けた具体的な検討が進められると予想されます。バス業界の効率化と利用者サービスの向上に向けて、キャッシュレス決済の導入は、重要な一歩となるでしょう。
実験参加バス会社
- 東急バス(東京都)
- 西日本鉄道(福岡県)
- … 他11社