G20、金融の根幹回帰へ? 米国が主導する大胆な改革の可能性

2025-07-18
G20、金融の根幹回帰へ? 米国が主導する大胆な改革の可能性
ロイター

G20、金融の原点回帰を目指す米国主導の改革

ワシントン発 - 2025年のG20議長国に就任する米国が、G20を本来の金融安定化という使命に立ち返らせることを目指しているという。トランプ政権の計画に詳しい関係筋が明らかにしたこの動きは、国際金融秩序に大きな変化をもたらす可能性を秘めている。

現在、G20は様々な課題に対応するため、その活動範囲を拡大してきた。しかし、その結果、本来の目的である金融の安定化から離れてきているという指摘も存在する。米国は、この状況を打開するため、G20の活動を再定義し、金融分野に焦点を当てることを提案している。

ベセント米財務長官の欠席と米国の姿勢

南アフリカのダーバンで開催されたG20財務相・中央銀行総裁会議に、ベセント米財務長官が2度目となる欠席を記録した。これは、米国がG20の現状に強い不満を抱いていることの表れとも解釈できる。関係筋によると、米国はG20議長国就任後、積極的に改革を推進していく意向を示している。

2026年の建国100周年と米国の戦略

米国がG20議長国に就任するのは今年末予定されており、2026年には建国100周年を記念する重要な年となる。このタイミングを活かし、米国はG20改革を成功させることで、国際社会におけるリーダーシップを強化しようと考えているようだ。具体的な改革案としては、金融規制の強化、資本市場の透明性向上、そして金融危機への対応能力の向上などが挙げられる。

今後の展望と課題

G20が金融の原点に回帰することは、国際金融システムの安定化にとって不可欠である。しかし、改革には多くの課題も存在する。各国の利害が対立する可能性や、改革の実施に必要な政治的合意を得ることが難しいといった点が挙げられる。米国は、これらの課題を克服し、G20改革を成功させるためには、各国との緊密な連携と、粘り強い交渉が必要となるだろう。

G20の改革は、国際金融秩序の将来を左右する重要な取り組みとなる。今後の動向から目が離せない。

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