香港株、ネット株や金融株の下げで続落 - 中国経済指標を控え投資家心理は慎重
2025-06-30

日本経済新聞
香港株式市場は30日の午前に続落しました。ハンセン指数は前週末比101.20ポイント(0.41%)安の2万4182.95で取引を終え、中国経済の先行きに対する懸念から、リスク回避の売りが優勢となりました。
特に、ハンセン指数の構成比が高い中国のネット関連株や金融株の下げが市場全体を押し下げています。これは、中国経済の減速懸念が根強く、投資家心理が慎重になっていることを示唆しています。
中国国家統計局が発表した6月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は、前月から改善したものの、市場の期待には及ばなかった模様です。3ヶ月連続で50の水準を下回っており、中国経済の回復ペースが緩やかなまま推移していることを示唆しています。
市場アナリストは、「中国経済の回復は依然として不確実であり、今後の政策対応が重要になる」と指摘しています。特に、不動産市場の動向や、地方政府の債務問題などが、今後の中国経済に与える影響が注視されています。
個別銘柄では、アリババやテンセントなどの大型ネット株が下落し、金融セクターも軟調です。一方、エネルギー関連やヘルスケア関連の一部銘柄は、堅調な推移を見せています。
午後の取引では、追加の経済指標発表や、中国政府の政策発表などが注目されます。投資家は、これらの情報を基に、今後の投資戦略を検討していくことになると予想されます。
今後の注目点:
- 中国政府の追加経済対策
- 不動産市場の動向
- 米中関係の行方
香港株式市場は、中国経済の動向に大きく左右されるため、今後の中国経済の回復が鍵となります。投資家は、慎重な姿勢を維持しながら、市場の動向を注視していく必要があります。