陛下と愛子様、沖縄戦犠牲者へ深く頭を下げて追悼 - 戦後80年の記憶を未来へ繋ぐ決意
2025-06-04
朝日新聞
4月4日、天皇皇后両陛下と愛子様は、沖縄県を訪問され、沖縄戦の犠牲者への追悼と、戦後80年の記憶継承を目的としたご慰霊の旅を重ねられました。4月に入り、硫黄島に続き、沖縄戦の激戦地となった本島南部の県平和祈念公園(糸満市)を訪れ、国立沖縄戦没者墓苑にて厳粛な拝礼を捧げられました。
沖縄戦は、1945年3月末から約3ヶ月に及ぶ激しい戦いとなり、12万人の沖縄県民を含む日米合わせて20万人以上の尊い命が失われました。本島南部は、撤退した旧日本軍と避難民が身を守るために身を寄せ合い、凄惨な状況下で多くの犠牲を払いました。
両陛下は、静かに墓苑を視察され、犠牲となられた方々のご冥福を心よりお祈りされました。愛子様も、厳粛な雰囲気に相応しい服装で、両陛下と共に追悼の意を表されました。この訪問は、沖縄戦の悲惨さを後世に伝え、平和の尊さを再認識する重要な機会となります。
近年、沖縄戦に関する研究が進み、新たな事実が明らかになってきています。両陛下の沖縄訪問は、こうした歴史の検証と記憶の継承を促し、未来を担う世代に平和の重要性を訴えるものとして、大きな意義を持っています。
沖縄県民にとって、沖縄戦の記憶は今もなお鮮明であり、その教訓を未来に活かすことが求められています。両陛下の訪問は、沖縄県民の心の痛みを和らげ、平和への希望を育む力となるでしょう。愛子様の存在は、次世代へのメッセージとして、より一層の共感を呼ぶことでしょう。
戦後80年という節目を迎えるにあたり、両陛下の沖縄訪問は、犠牲者とそのご遺族への慰労と、平和への決意を新たにすることを意味しています。この記憶を風化させることなく、未来へと繋いでいくことが、私たち一人ひとりの使命と言えるでしょう。