米ベッセント財務長官、米中協議に期待せず「交渉の開始地点」と明言 - 今週末のスイスでの協議に注目

2025-05-07
米ベッセント財務長官、米中協議に期待せず「交渉の開始地点」と明言 - 今週末のスイスでの協議に注目
FNNプライムオンライン

アメリカのベッセント財務長官が、週末にスイスで行われる中国との協議について、慎重な姿勢を崩していません。「これは交渉の始まりに過ぎず、進展とは言えない」と述べ、市場の期待を抑制しました。

7日に発表されたベッセント長官の発言は、米中間の貿易摩擦が依然として解決の糸口を見せていない現状を如実に表しています。記者の質問に対し、交渉が「進展の段階にあるのか」と問われたベッセント長官は、「土曜日に交渉を開始する。進展とは正反対だ」と率直に答えました。

今回の協議は、米中間の貿易交渉再開に向けた重要な一歩となりますが、両国間の深い溝を埋めるには、まだ多くの課題が残されています。特に、知的財産権の保護、市場アクセス、政府補助金など、両国が対立する問題は根深く、合意に至るまでには時間を要する可能性があります。

ベッセント長官の発言は、こうした現状を踏まえた現実的な見通しを示唆していると言えるでしょう。楽観的な見通しを避けることで、市場の過度な期待を抑え、交渉が難航した場合の失望感を緩和する狙いもあると考えられます。

今週末のスイスでの協議に注目が集まる中、米中両国は、具体的な成果を出すべく、粘り強い交渉を行うことが期待されます。しかし、ベッセント長官の発言は、容易な解決は期待できないことを示唆しており、今後の動向を注視する必要があります。

米中貿易交渉は、世界経済に大きな影響を与える重要な問題です。両国間の関係悪化は、世界的なサプライチェーンの混乱、貿易障壁の増加、経済成長の鈍化などを引き起こす可能性があります。今回の協議が、米中関係の安定化に向けた一歩となることを期待するとともに、今後の動向を注意深く見守る必要があります。

今後の注目点:

  • 協議の具体的な議題と、両国が提示する提案
  • 協議の進捗状況と、今後の協議日程
  • 米中間の関係悪化が、世界経済に与える影響

おすすめ
おすすめ