日豪印、米沿岸警備隊巡視船に同乗!中国進出が加速する西太平洋海域での連携強化とは?
2025-06-27
読売新聞
中国の進出が活発化する西太平洋海域で日豪印が連携強化
日本、オーストラリア、インドの海上保安当局が、28日から来月3日まで、米沿岸警備隊の大型巡視船に職員を同乗させ、パラオからグアムにかけての西太平洋海域で合同パトロールと海上訓練を実施することが明らかになりました。この共同訓練は、中国の海洋活動が活発化する中で、地域の安定と安全保障を維持するための重要な取り組みとして注目されています。
西太平洋海域の緊張感の高まり
近年、中国海軍の活動が活発化しており、特に南シナ海や東シナ海における領有権問題が深刻化しています。今月には、中国海軍の空母が展開し、伊豆・小笠原諸島からグアムを結ぶ「第2列島線」を初めて越えるという事態も発生しました。この「第2列島線」は、アメリカの戦略的な防衛線を指しており、中国艦船がこれを越えることは、アメリカに対する軍事的圧力の強化と見られています。
日豪印の連携の意義
今回の日豪印3か国の海上保安当局が、米沿岸警備隊の巡視船に職員を同乗させ、共同訓練を実施する背景には、中国の海洋活動に対する警戒感の高まりがあります。この連携は、以下の点で重要な意義を持ちます。
- 情報共有の強化: 各国の海上保安当局が連携することで、西太平洋海域における中国の動向に関する情報を共有し、より効果的な警戒体制を構築することができます。
- 海上保安能力の向上: 共同訓練を通じて、各国の海上保安当局は、互いの技術やノウハウを学び、海上保安能力を向上させることができます。
- 法の支配に基づく海洋秩序の維持: 日豪印の連携は、国際法や国際規範に基づいて海洋秩序を維持し、地域の平和と安定に貢献することができます。
今後の展望
中国の海洋活動は今後も活発化していくと予想されます。日豪印の連携は、西太平洋海域における安全保障環境を改善するための重要な一歩となるでしょう。今後は、より広範な分野での協力関係を構築し、地域の安定と繁栄に貢献していくことが期待されます。
この共同訓練は、単なる海上保安の連携にとどまらず、日豪印3か国間の戦略的なパートナーシップを強化する上で重要な意味を持つと考えられます。今後の動向に注目が集まります。