時空を超えて!3度目となる恒星間天体「Oumuamuaの仲間」が猛スピードで太陽系を通過へ

2025-07-04
時空を超えて!3度目となる恒星間天体「Oumuamuaの仲間」が猛スピードで太陽系を通過へ
朝日新聞

太陽系の外からやってきた、驚異の訪問者!観測史上3例目となる恒星間天体が、その姿を現しました。その名は「ボリソフ彗星」ではありません。今回発見された天体は、まるで時空を超えて飛来したかのような、非常に珍しい存在です。

猛スピードで木星軌道付近を通過中

現在、この天体は木星軌道付近を秒速約60キロという、信じられないほどのスピードで通過しています。これは、新幹線「のぞみ」の約2倍の速度に相当します。一体どこから、どのようにしてこの速度で太陽系にやってきたのか、科学者たちは驚きを隠せないようです。

太陽に最接近後、二度と戻らない

この天体は、10月末に太陽に最も近づきます。そして、太陽の重力の影響を受けながら、太陽系を通過し、再び宇宙の彼方へと消えていくと予想されています。つまり、この天体を再び観測する機会は、おそらく二度とないでしょう。

発見の経緯:チリの天文台から

この天体は、南米・チリにある小惑星地球衝突最終警報システム(アトラス)の望遠鏡によって発見されました。アトラスは、地球に衝突する可能性のある小惑星を探すためのシステムですが、今回の発見は、その性能の高さを改めて証明するものでした。いて座の方角から飛来してきたこの天体は、まさに未知との遭遇と言えるでしょう。

恒星間天体とは?

恒星間天体とは、ある恒星の周りを公転していたものが、何らかの理由で別の恒星系に飛び出し、私たちの太陽系に迷い込んできた天体のことです。これまでに観測されたのは、2017年に発見された「オウムアムア」、そして2019年に発見された「ボリソフ彗星」の2例でした。今回発見された天体は、3例目となります。

今後の研究に期待

今回の発見は、太陽系外の惑星系や、恒星間天体の起源について、新たな知見をもたらす可能性があります。科学者たちは、この天体の軌道や組成などを詳しく分析することで、宇宙の謎に迫ろうとしています。今後の研究の進展に、大いに期待しましょう。

【写真】 猛スピードで太陽系を突っ切る、恒星間天体の軌道(画像はNASA提供)

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