亡くなった大切な人と語り合いたい…「風の電話」が世界へ!ウクライナ避難民も癒しを求めて

2025-07-12
亡くなった大切な人と語り合いたい…「風の電話」が世界へ!ウクライナ避難民も癒しを求めて
読売新聞

東日本大震災後の岩手県大槌町で生まれた「風の電話」。それは、震災で亡くなった大切な人に電話をかけることができるという、特別な電話ボックスです。回線は繋がっていませんが、亡くなった人に想いを語りかけることで、多くの人々の心を癒やしてきました。

そんな「風の電話」のコンセプトが、今や世界へと広がっています。米国、ドイツ、南アフリカを含む、なんと17か国400か所以上に、その姿を見かけることができるようになりました。これは、単なる電話ボックスではなく、悲しみを抱える人々にとって、心の拠り所となる存在なのです。

ロシアによるウクライナ侵攻やコロナ禍によって、愛する人を失った遺族たちの足跡も、世界各地の「風の電話」に続いています。故人との再会を夢見る声、感謝の思い、そして未来への希望…。それぞれの想いが、静かに、しかし力強く響き渡ります。

「風の電話」は、絵本化や映画化もされており、その感動的なストーリーは、多くの人々の心を打ちました。また、悲しみを癒やす「グリーフケア」の手法として、海外の専門家からも注目されています。グリーフケアとは、大切な人を亡くした人が、悲しみや喪失感を乗り越え、再び前向きに生きていくための支援のことです。

「風の電話」は、言葉だけではなく、沈黙の時間を与えてくれます。それは、自分の心と向き合い、故人を偲ぶための、貴重な時間です。亡くなった人がそばにいるような、温かい気持ちになれるかもしれません。

世界中で愛される「風の電話」。それは、悲しみを乗り越え、未来へと進むための、希望の光なのです。

風の電話とは?

  • 岩手県大槌町で生まれた、亡くなった人に電話をかけることができる電話ボックス
  • 回線は繋がっていないが、想いを語りかけることで心を癒やす
  • 17か国400か所以上に設置
  • グリーフケアの手法として海外でも注目

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