競輪界のレジェンドとの出会い:スポーツ報知・記者コラム「両国発」で感じる、先輩の温かさと競輪の魅力

スポーツ報知の記者として初めての現場、立川競輪場。緊張で立ち尽くしていた私を救ってくれたのは、坂本英一さん(栃木・59期)でした。彼は、歴代最多となるG1勝利116回を誇るグランドスラマー、神山雄一郎氏(現・日本競輪選手養成所所長)の1学年先輩にあたります。
私が初めて坂本さんと話したのは、彼がまだバリバリのS級(競輪の最高ランク)で、ビッグレースに頻繁に登場していた頃でした。競輪界には、個性豊かで癖のある選手がたくさんいますが、坂本さんはいつも優しく丁寧な対応で、私に安心感を与えてくれました。
立川競輪場で初めて会った時、彼は「久しぶり。元気にしていた?」と笑顔で声をかけてくれました。その温かい言葉と笑顔は、緊張で固まっていた私の心を解きほぐし、取材への第一歩を踏み出す勇気をくれました。
それから何度も現場で坂本さんと会うたびに、彼は変わらず私に温かい言葉をかけてくれました。彼の存在は、私にとって競輪界の先輩としての温かさ、そして競輪という競技の魅力を教えてくれる、大切な存在です。
神山雄一郎氏の1学年先輩というだけでも、並大抵のことではありません。坂本英一さんの競輪人生は、数々の伝説に彩られています。その中でも、特に印象的なのは、彼のレーススタイルです。決して派手ではありませんが、常に冷静に状況を判断し、着実に勝利を重ねていく、まさに「職人技」と呼ぶにふさわしい走りが魅力です。
今回の「両国発」では、そんな坂本英一さんとの出会いを通して、競輪界の厳しさ、そして温かさを感じることができました。これからも、スポーツ報知の記者として、競輪界の魅力を伝え続けていきたいと思います。
坂本英一さんのような、実力と人柄を兼ね備えた選手がいるからこそ、競輪という競技は、多くの人々に愛され続けているのだと思います。これからも、多くの選手たちの活躍を見守り、競輪界の更なる発展を願っています。